
📚 フラットレートハンドブック — 固定(フラット)運用の目次と各回はこちら
TL;DR(先に結論)
1. スリコの裏側:何が“低単価体感”を生むのか
スリコ(300円台等)は“単価が勝手に下がった”のではなく、運賃ロジックの組み合わせの結果として出やすい。
- 構造:基礎額+距離/時間係数+需給(ブースト/クエスト)+税込設計。
- 見えないコスト:待機・受取遅延・配達不能・再配などの未払い時間+燃料/整備/通信の摩耗コスト。
- 税込の錯覚:税込で入る=その一部は「税」に化けうる(登録時)。
現場対策(今日からできる)
- 距離あたり期待値:
(税込報酬−移動コスト目安)÷ 走行kmで閾値を決め、低すぎるオファーは受けない。 - “未払い時間”を潰す:店舗滞留が長い店を避ける/ピーク前後の短距離に寄せる。
- 燃費×ルート:上り坂・渋滞・信号密度を避ける固定ルートを持つ(雨・昼夜で2パターン)。
2. インボイスの“罠”:現場がハマりやすい8点
3. 登録すべき人/しない方がいい人
4. 30秒診断(テキスト)
- 番号必須の直請けがある? → YES:登録検討(簡易/2割を試算)|NO:次
- 年商合算が1,000万に乗る? → YES:課税事業者で計画|NO:次
- 月20〜30万 & 課税経費5〜10万? → YES:未登録が概ね有利|NO:次
- 配達外の請求で番号が要る? → YES:その取引に合わせ登録|NO:未登録維持
※本記事は判断材料であり勧誘ではありません。最終判断はあなたの売上構成と取引先条件で。
5. キャッシュ防衛術(登録/未登録どちらでも)
- 毎週取り分け:
週売上×(10/110×係数)をサブ口座へ。係数は原則=1、2割特例=0.2、簡易=(1−みなし率)。 - “未払い時間”の見える化:週次で待機/トラブル時間をメモ→次週の受注フィルタを更新。
- 費用の課税/非課税を分けて記帳:燃料・整備(課税)/保険(非課税)で電卓の精度UP。
6. 登録・取消の実務メモ(一般論)
- 登録:番号発行→適格請求の書式/アプリの設定→相手先マスター更新。
- 取消:所轄への手続(時期要件あり)→アプリ/帳票の番号停止を忘れない。
- 簡易課税:選択/不選択は原則2年縛り。みなし仕入率は業務実態で変わる。
※制度詳細は税理士/所轄へ必ず確認。ここは現場運用の目安。
7. 付録:手取りシミュレーター(12か月)
税込10%前提の概算。軽減税率や相手方の要件、経過措置は未反映。みなし仕入率の最終判断は税理士/所轄で。
※区分は取引内容で異なる可能性あり。最終判定は税理士/所轄で確認。
| 月 | 売上(税込) | 課税経費(10%) | 非課税経費 |
|---|---|---|---|
ミニグラフ:平均月次手取り(12か月)
免税登録(原則)登録(2割特例)登録(簡易課税)
年間集計(12か月)と四半期キャッシュ見通し
※支払時期は制度・規模で異なります。本表示は資金繰りの目安(各月発生ベースの集計)。
※本ツールは概算。軽減税率・特例・経過措置、相手先の要件等は個々に確認してください。
※本ツールは概算。軽減税率・特例・経過措置、相手先の要件等は個々に確認してください。
8. よくある質問
Q. スリコはインボイスのせいで増えた?
A. 直接ではない。単価は運賃ロジックの話。ただし登録すると同じ単価でも手取りが下がるため、体感は重くなる。
Q. 未登録だと仕事が無くなる?
A. 相手が番号必須でなければ稼働は可能。各社の経理都合で登録状況を聞かれることはある(一般論)。
Q. 2割特例はいつまで?
A. 「登録から3年」ではなく、制度全体の期間管理。終了時期は必ず最新情報を確認。
Q. 簡易課税の区分は?
A. 事業実態で変わる。運輸周辺は第四種(60%)の例が多いと言われるが、最終判断は税理士/所轄で。
9. まとめ
スリコはアルゴ設計、インボイスは手取り設計。 直接は別物でも、現金残高では強く絡む。空気ではなく自分の数字で判断しよう。