
目次
まず全体像(最短フロー)
結論、開業届 → 青色承認 → 電帳法セットアップの3手で“正攻法モード”が完成。

開業届(個人事業の開業等届出書)
- 提出先:所轄税務署(郵送・窓口・e-Tax)
- 提出期限:開業から1か月以内が目安(過ぎても提出可)
- 職業:配達業、フードデリバリー 等/屋号は任意
- 控え:収受印つき控えを保管(口座開設・各種申請で地味に役立つ)
青色申告の承認申請
65万円(または55万円)控除の恩恵は大きい。複式簿記+保存要件が前提。
- 提出期限:原則、その年の3/15まで(新規開業は開業日から2か月以内)
- 必須:複式簿記での記帳/総勘定元帳の備付け/書類保存
- 現実策:会計ソフト(弥生・マネフォ・freee 等)で仕訳テンプレ化

電子帳簿保存法(3区分)
配達員に関係が深いのは電子取引(メール領収書等)とスキャナ保存(紙レシートを画像で保存)。要件は以下のとおり。
- 電子取引:電子で受け取った請求書・領収書は電子のまま保存(PDF/画像ファイル)。検索性確保(取引日・相手先・金額で検索できる状態)。
- スキャナ保存:紙のレシートはスキャンまたはスマホ撮影で保存。タイムスタンプ等の要件は、現行運用では実務的にクラウド会計アプリ連携が最短。
- 書類保存:請求書等の紙原本は規定年数の保存。電子化と併用でもOK。

記帳体制:科目・テンプレ・仕訳
配達員で頻出の勘定科目と仕訳テンプレを最初に決めておくと、週次処理が一気に速くなります(#06で週次テンプレを詳説)。
- 売上:
売上高(Uber/ロケナウ等は手数料控除後の入金を補助勘定で調整) - 交通・通信:
旅費交通費、通信費 - バイク・自転車費用:
車両費(燃料・修理・保険) - 消耗品:
消耗品費(ライト・充電器・ウェア等) - 保険料:
保険料(任意保険・特別加入の掛金 等)

日次運用ワークフロー(配達員版)
- 稼働前:口座・財布を事業用/プライベートで分ける
- 稼働後:レシートを撮影→会計アプリに投入(メモ:店舗名/用途)
- 週一:口座入金(Uber・ロケナウ)を仕訳テンプレで処理
- 月末:走行距離台帳を更新(#05で雛形配布)
- 四半期:納税予備費に積立(#12でキャッシュフロー術を解説)
よくある質問
紙レシートは捨ててOK?
スキャナ保存(またはスマホ撮影)を要件に沿って行えば原本廃棄も可能。ただし運用ルールに自信がない場合は原本も保管が無難。
公式リンク集
編集後記
自分は青色5年目。帳簿も申告もやっている——それでも正直、配達員の世界では 「税務署とプラットフォームはどこまで繋がっているのか?」という不信が消えない。 常時連携ではないにしても、必要に応じて情報照会や明細ベースの照合は起こりうる。 つまり「バレない前提」で動くのは賭けだ。
- 未申請・未申告は“ゼロではない”が、後追いで痛むのは自分。
- 20万円ルールに頼るより、住民税も含めて最短で整える。
- 証拠は毎週保存(週次レポ・入金明細・領収画像)。電帳法は“申請”でなく“運用”。
不信は消えなくていい。だからこそ、見られても整っている帳簿にしておく。 それが自分を守る最短ルートだ。
🧩本日のミニゲーム
青色&電帳法ミニクイズ(上級)