Uber教科書|“業務で自転車”は個人賠償と別物 —— 事業用賠償の要点と加入前チェック10

白背景に「業務利用は“個賠と別”」の太字タイトル。下に赤い仕切り線、右側に自転車と盾アイコン、下段に「自転車×配達の保険ガイド」の小見出しが入るシンプルなサムネイル

結論(3行):
① “自転車の業務利用”は個人賠償責任保険(個賠)の対象外になる場合がある。
② 配達等の事業活動は、事業用賠償(施設・業務・生産物など)を前提に検討。
③ 加入前は補償範囲・上限・示談交渉・免責を表で確認し、用途(配達)を明示して問い合わせる。

1. まず用語をそろえる(超要約)

個人賠償責任保険(個賠)

  • 日常生活の偶然事故に起因する賠償をカバー。
  • 通勤/買い物など“私用”が中心。業務は対象外となる商品設計が一般的。

事業用賠償

  • 業務遂行中の賠償(対人・対物)を想定した補償。
  • 名称例:施設賠償、業務賠償、受託者賠償、請負業者賠償など。

配達で注意する周辺語

  • 示談交渉サービス:相手方との交渉を保険会社が代行するか。
  • 対物上限:高額物損(車・門扉・ガラス等)に備える十分な額か。
  • 免責/自己負担:1事故あたりの自己負担金有無。
  • 業務/事業の定義:配達が該当するか明文化されているか。

※ 各名称・範囲は商品により異なる。最終判断は約款・重要事項説明書・公式解説で。

2. よくある勘違い(先に潰す)
  • 「個賠に入っているから配達でも大丈夫」→ 商品によっては対象外になり得る。
  • 「通勤扱いにできる」→ 配達で報酬を得ていれば業務として扱われるのが通例。
  • 「相手が軽傷だから示談不要」→ 軽微でも後から治療費等で長期化することがある。
3. 業務で自転車を使う“最低ライン”の観点
観点 見るべき箇所 実務コメント
補償対象 「業務」「事業」中の対人・対物が含まれるか 配達行為そのものが対象かを明記で確認。
示談交渉 示談代行の有無・条件 有り推奨。交渉負担とリスク軽減に直結。
支払限度額 対人/対物の各上限 対物は車両・建物破損を想定し高めに。
免責金額 自己負担の有無/金額 小口事故の自己負担に注意。
適用地域 国内/国外の範囲 国内限定の商品が多い。遠征配達は要確認。
4. 30秒フローチャート(自分の状況を判定)
【自転車×配達の補償確認】
収益活動(報酬を得る)ですか? → はい
→ 個人賠償だけ? → はい → 事業用賠償の加入可否を保険会社に照会
→ いいえ(事業用あり) → 対人/対物上限、示談、免責、適用地域を再確認
→ 返答が曖昧 → 約款/重要事項説明書の該当条項と解釈を書面でもらう
5. 問い合わせテンプレ(コピペ可)
件名:自転車による配達業務の賠償補償について
いつもお世話になっております。以下の条件で適用可否をご教示ください。

1) 用途:フードデリバリー(自転車・個人事業)
2) 走行範囲:◯◯市内
3) 知りたい点:
  - 業務(事業)中の対人・対物は補償対象ですか
  - 示談交渉サービスの有無
  - 対人/対物の支払限度額と免責
  - 適用除外となるケース(例:信号無視等の重大違反)
  - 加入・特約の追加でカバーできる範囲
以上、文書での回答をお願いできますでしょうか。
6. 事故直後の“型”(迷ったらこの順)
  1. 安全確保:二次事故回避(車道→歩道/自転車は脇へ)。
  2. 通報:必要に応じ110/119。軽微でも当事者で判断しない。
  3. 記録:日時・場所・相手連絡先・現場写真(個人情報に配慮)。
  4. 連絡:所属プラットフォームのサポート→保険会社。
  5. 診察:違和感があれば早めに受診(後日悪化の防止)。
7. まとめ(要点3)
  • 配達のような業務利用は、個賠とは別の補償を検討する前提で動く。
  • 加入前に約款の該当条項を確認・保管。示談交渉・上限・免責を必ず比較。
  • 不明点は書面回答をもらう。条件変更や例外の把握に役立つ。

※ 本記事は一般的整理です。最新の制度・商品仕様は自治体や保険会社の公式情報をご確認ください。

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※ 本文末は関連2本のみ(運用ルール)。

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