戦国時代の副業武将に学ぶ収入分散術｜酒・鉱山・塩・貿易の「経済網」を令和に転用せよ
配達・ブログ・投資…令和の副業ブームは新しいようで、実は古い。戦国の武将たちは「合戦＝本業」を回すために、酒造・鉱山・金融・塩・貿易といった副業＝経済網を束ね、軍資金と外交カードを増やしていた。副業は小遣い稼ぎではなく、生存戦略だったのである。
戦国の副業＝4本柱（酒造・鉱山・金融・塩）
①酒造…室町以来、酒屋・土倉は都市経済の中核で、幕府の主要財源（酒屋役・土倉役）。戦国大名は城下の酒造・流通を保護・統制して課税基盤を整えた[A]。
②鉱山…金銀銅の採掘は軍資金の生命線。甲斐（金山衆）や石見銀山の規模は領国経済まで押し上げた[B] [C]。
③金融…土倉・酒屋の貸付や納銭方の整備で武家権力と都市商業が直結。徴税・貸付・流通を束ねキャッシュフローを平準化[A]。
④塩…保存と兵糧に必須。1567年の「塩止め」は史実で、資源遮断＝経済戦争の典型例。「敵に塩」の美談は後世資料初出で一次史料未確認とする整理がある[D]。
具体事例：副業が生んだ戦略的優位
① 甲斐の金山と武田家——“ゴールド”が回す兵站
黒川・湯之奥など甲斐の金山群は、採掘・選鉱・流通の痕跡がまとまって残る。金山衆という専門職集団を背景に、継続的な軍用金の調達が可能だった（展示・史跡指定で規模確認可）[B]。
② 大友宗麟と南蛮貿易——交易で領国パワーを増幅
豊後・府内（大分）は16世紀に南蛮・明との交易で繁栄。来航・都市区画・大砲調達など、交易が政治・軍事を増幅したことは公的・展示資料で追える[E]。『フロイス日本史』には宗麟がワインを好んだ逸話も残る。
③ 「敵に塩」は美談？——要は“遮断に耐える設計”
今川・北条による塩止め（1567）は事実。一方、上杉謙信が武田へ塩を送った逸話は後世編纂初出で一次史料未確認との整理。肝は「美談」ではなく、資源遮断に備えた代替ルート設計だ[D]。
現代への応用：収入分散は“経済網”として設計せよ
- 一本足打法は危険：単一依存（配達だけ・広告だけ）は規約変更や季節要因で折れる。
- 波形をズラす：即金（配達・タスク）×積立（ブログ・教材・アフィ）でキャッシュフローを安定。
- 副業同士をつなげる：記事→配達ノウハウ集客→指名・単価UP／記事→アフィ導線→非労働収入線。
- 代替線を常設：戦国の「塩止め」に学び、収入源のバックアップ（案件・地域・媒体）を常に。
内部リンク
参考・出典
- [C] UNESCO：Iwami Ginzan Silver Mine（石見銀山）／島根県教委 Official Record
- [B] 甲斐黄金村・湯之奥金山博物館（身延町）／Yamanashi Tourism（英語ページ）
- [D] 「敵に塩」美談の検証（一次史料未確認の整理）
- [E] 大分市：大友宗麟とその時代／九州国立博物館：戦国大名とアジアの波濤
- [A] 京都市考古資料館講座PDF：中世の土倉と酒屋・課税構造
🧩本日のミニパズル
絵文字方程式：🍶＋⛏️＋🧂＝？
ヒント：本文「4本柱」のうち3つ。答えは本文中！
