交差点の必勝パターン｜右直・左折巻き込み・一時停止の作法（2026年版）
交差点は“運の勝負”ではありません。停止位置と合図のタイミング、そして二段階右折の型で、右直・左折巻き込み・見落としを機械的に消すことができます。この記事では、2026年改正で強化される周辺ルールの視点も入れて、今日から真似できる「必勝パターン」を図で整理します。
1. 3行で要点
- 停止位置：大型車の左前（死角）に出ない。出るなら運転者と目を合わせる／基本は後ろに並ぶ。
- 合図と見る順番：後方確認 → 手信号（2〜3秒） → 肩越し再確認 → 進入。右左折・進路変更のすべてで共通。
- 右折は二段階：多くの交差点で二段階右折が安全・合法。停止線内側で向きを変え、次の青で直進。
2. 交差点のリスク構造を知る（法と原則）
自転車は軽車両として車道左側通行が原則。歩道は条件付きOK（標識／子ども・高齢者・身体の不自由な方／危険回避）で、歩道では徐行・歩行者最優先・妨げるときは一時停止が義務です。右左折や進路変更時は合図・後方確認が不可欠。2026年改正では、自動車が自転車の右側を通過する時の“間隔に応じた安全な速度”義務も入ります（自転車側はできる限り左側端寄り）。
一次情報：警察庁まとめ／道交法63条の4 抜粋／改正概要PDF
3. 停止位置の正解（直進時）
青信号を待つ位置で事故は減らせます。大型車の左前（ドライバーから見えにくい範囲）に出ない。基本は車列の後ろにつく。前に出るなら運転者と目を合わせて意思疎通してから停止。
停止線は越えない（自転車専用停止線があればそこ）。ゼブラ・自転車横断帯がある交差点は、標示に従う。
4. 左折巻き込みを断つ“型”
- 左折合図の車を見たら出ない：その車の後ろにつく。
- 交差点30〜50m手前で後方確認→手信号2〜3秒→左端寄せ。
- 左折先の歩行者・自転車横断帯を確認。歩行者がいれば一時停止。
5. 右直事故を避ける：二段階右折の作法
多くの交差点で自転車は二段階右折を選べます（指定がある場合を除く）。やり方は──
① 交差点を直進して向こう側の停止線内側へ。
② 自転車マークの位置や矢印があれば従って進行方向を変える。
③ 対向の信号が青になったら直進。
このときも歩行者優先を忘れずに。
6. 「止まれ」の作法（出会い頭を消す）
- 完全停止：足を地面に付くつかは任意でも、車体が静止して左右・後方を確認。
- 建物の角・駐車車両で見通しゼロなら、二段停止（いったん停止→にじり出てもう一度停止）。
- 自転車横断帯がある交差点は標示に従う。歩行者優先は常に上位。
7. 歩行者優先の徹底（横断歩道・自転車横断帯）
横断歩道は歩行者優先。自転車横断帯が併設されていても、歩行者の通行を妨げる場合は一時停止が原則。歩道側から交差点に進入するときは徐行が基準（歩行者の密度によっては降りて押す）。
8. 夜・雨・渋滞での“交差点リスク3点盛り”
- 夜：ライト点灯（点滅のみNG）＋リア常時。停止線手前で一段明るい位置に移ると被視認性UP。
- 雨：白線・マンホールは氷。横断開始前に減速完了しておく。
- 渋滞：車列の左側をすり抜けると左折巻き込みが濃厚。列の後ろに付く。
9. NG例（やりがちを潰す）
10. チェックリスト（保存推奨）
- □ 大型車の左前に出ない（出るなら目を合わせる）
- □ 後方確認→手信号2〜3秒→肩越し再確認→進入
- □ 左折車の後ろに入る／右折は二段階
- □ 「止まれ」は完全停止→二段停止で見通し確保
- □ 歩行者最優先／横断歩道は一時停止を惜しまない
公式出典（一次情報リンク集）
- 警察庁「自転車は車のなかま」：車道左側通行・手信号・歩道条件・横断帯の扱い
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/bicycle/info.html - 道路交通法 第63条の4 抜粋（警察庁PDF）：歩道通行の条件・徐行・一時停止・指定部分
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/bicycle/img/3-13.pdf - 警視庁「自転車の交通ルール」：二段階右折・交差点の注意点・手信号
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/menu/rule.html - 警察庁「道路交通法の一部を改正する法律（概要）」：自動車の“間隔に応じた安全な速度”義務（2026年）
https://www.npa.go.jp/laws/kaisei/houritsu/240524-01/01_gaiyou.pdf
注：本記事は公式一次情報をもとに一般向けへ再構成した解説です。現場の安全と各都道府県警等の最新告知を優先してください。
