2026年「自転車の青切符」総まとめ|通勤・通学・買い物で“やりがち”をゼロに

2026年「自転車の青切符」総まとめ|通勤・通学・買い物で“やりがち”をゼロにする完全ガイド

 

2026年4月開始の自転車『青切符』をやさしく解説するサムネイル

自転車の青切符(交通反則通告制度)は2026年4月1日スタート(対象は16歳以上)。まずは「指導・警告」、悪質・危険は反則金の対象に。警察庁

2026年4月1日から、自転車の一部違反が交通反則通告制度(いわゆる「青切符」)の対象になります。対象は16歳以上。実務はまず指導・警告が基本で、悪質・危険な違反は反則金により簡易・迅速に処理、重大事案は刑事で扱われます。この記事は、一般ユーザー(通勤・通学・買い物)向けに「何が変わる/いくら払う可能性がある/どう避けるか」を、現場判断に使えるレベルまで具体化した総まとめです。根拠:警察庁ページ自転車ルールブックPDF


1. まずは3行で把握

  • 開始日:2026年4月1日(令和8年)。自転車違反に青切符導入。警察庁
  • 対象:16歳以上の自転車運転者(16歳未満は原則、指導・警告)。
  • 手続:反則金任意納付。納付で終結/争う・不納付は刑事手続へ進み得る。警視庁

2. 何が変わる?(制度のねらいと現場フロー)

従来、自転車違反の多くは指導中心で、刑事手続に進むと双方の負担が大きくなりがちでした。青切符は、定型的な違反反則金で迅速処理し、指導・警告と併せてルール遵守の実効性を高める仕組みです。現場の流れは次のとおりです。

青切符の流れ:指導・警告→悪質は青切符→納付で終結/不納付は刑事手続へ  ←図版② 手続フロー

フロー概要:①指導・警告 → ②悪質・危険なら反則告知(青切符) → ③納付で終結/④不納付・争うは刑事。警視庁

3. 反則金の代表例(財布直撃ゾーンを先に把握)

国の一覧(警察庁)では、軽車両(自転車含む)の反則行為ごとに額が定められています。とくに問い合わせの多い項目を抜粋した早見表を下に示します(地域の運用や事案で異なる場合があります)。警察庁PDF

自転車の主な反則金:スマホ保持1.2万円、信号無視6,000円などの早見表   ←図版① 反則金表

金額は代表例。正式区分は警察庁「自転車(軽車両)の反則行為と反則金の額」で最新を確認。
違反例 反則金(代表例) メモ
携帯電話使用等(保持) 12,000円 走行中の保持は高額帯。停止中操作は対象外の整理(刑事強化は別)。
信号無視 6,000円 点滅信号無視は5,000円枠。
通行区分違反(右側通行など) 6,000円 車道左側通行が原則。
指定場所一時不停止 5,000円 見通し悪い交差点は必ず停止。
歩道徐行等義務違反 3,000円 歩行者最優先・徐行が原則。
並進(並走)禁止違反 3,000円 横並び走行は注意。
公安委員会遵守事項違反(傘差し・大音量イヤホン等) 5,000円 都道府県の遵守事項に依存。

※金額は掲載時点の代表例。最新の正式表は必ず警察庁PDFで確認。

4. 生活シーン別「やりがち」8と回避プロトコル

  1. 信号待ちでスマホを手に持つ(保持扱い):画面確認は停止中に手短に済ませ、すぐ収納。
  2. 「止まれ」を徐行突破:必ず一時停止→左右・後方確認。
  3. 右側通行のショートカット:自転車は車道左側通行が原則。
  4. 歩道で速度を出す:歩道は徐行・歩行者最優先。妨げるときは一時停止。
  5. 傘差し・レインカバー片手:ふらつきやすい。レインウェア常備が最善。
  6. 両耳イヤホン・大音量:後方接近に気づきづらい。周囲音確保。
  7. 横断歩行者への配慮不足:横断歩道は歩行者優先。接近時は減速・一時停止。
  8. 踏切の“駆け込み”:遮断動作の兆候があれば進入しない。

5. 歩道の正しい使い方(「歩道OK」条件と“徐行”の意味)

原則は車道左側通行。ただし、「普通自転車歩道通行可」標識がある場合、やむを得ない危険回避子ども(13歳未満)・高齢者(70歳以上)・身体の不自由な方は歩道通行可。通行する場合は歩行者最優先徐行し、妨げる際は一時停止も必要。警察庁

自転車が歩道を走れる条件と徐行・歩行者優先を示すフローチャート ←図版③ 歩道OK条件

歩道OK条件のフローチャート(標識・年齢・危険回避 → いずれも徐行&歩行者最優先)。根拠:警察庁

6. 2024年11月から既に強化済み(青切符とは別軸)

運転中の「ながらスマホ酒気帯び運転は、2024年11月1日から刑事罰が強化されています(停止中の操作は除外)。青切符の反則処理とは別の刑事ルートなので、危険を生じさせた場合は直接こちらが適用される可能性があります。政府広報警察庁リーフレット

7. クルマ運転者も知っておくべき新ルール(すれ違い・追越し)

2026年改正では、自動車が自転車の右側を通過する場面で、十分な間隔がないときその間隔に応じた安全な速度で進行する義務が新設され、自転車側はできる限り左側端に寄って通行する義務が明確化されます。双方が“相手の前提”を理解しておくと、通勤時のヒヤリが確実に減ります。道路交通法改正(概要)PDF

8. よくある質問(一般ユーザー向け)

Q1. 反則金を払うと前科は付く?

A. 反則金任意納付で、納付すると簡易・迅速に終結します(刑事手続ではありません)。不納付・争うを選ぶと刑事へ進み得ます。警視庁

Q2. 16歳未満の子どもは?

A. 原則は指導・警告。家庭では通学路の一時停止・夜間ライト・横断歩道の作法を反復徹底。

Q3. イヤホンや骨伝導はOK?

A. 判断は各都道府県の公安委員会遵守事項に依存。周囲音を確保し、危険を感じたら外すのが安全。違反は遵守事項違反(5,000円帯)になり得ます。警察庁PDF

9. 家族のための“安全セットアップ”

子どもと一緒に自転車のヘルメットを確認する親のイラスト

ヘルメットは努力義務でも効果大。就学前〜中高生まで家庭でルール化を。
  • ヘルメット:努力義務でも実効性が高い(打撲・裂傷の予防)。通学ヘルメットは明色が被視認性◎。
  • ライト:夜間は点灯を基本(点滅のみは避ける)。リアも常時点灯で被視認性UP。
  • 横断歩道の作法:歩行者優先。接近時は減速・一時停止で事故を未然に。
  • 保険:万一の高額賠償に備え、家族で賠償責任保険(自転車特約等)を検討。
配達員向けミニメモ(小さく)
  • 信号待ち中でも「保持」判定に注意。通知確認は完全停止+安全確認後に。
  • 混雑歩道は徐行・歩行者最優先。速度出し過ぎは歩道徐行等義務違反に。
  • 曇天〜夜間はリア点灯+ドラレコ。追い越し接触は新たな「安全な速度」義務の趣旨を理解しつつ自己防衛。

10. 公式出典(一次情報まとめ)

注:本記事は公式一次情報をもとに一般向けに再構成した解説です。反則金や適用は事案・地域運用で異なることがあります。最終判断は各都道府県警等の最新告知をご確認ください。