第5話|1ヶ月前の弁当箱が出てきた日|ADHD脳のリアルと家族の理解

第5話|1ヶ月前の弁当箱

朝──玄関で、はるきが突然カバンをゴソゴソし始めた。

「あ……弁当箱……」

 

まさかの1ヶ月前の弁当箱である。

なぜ今!? なぜこのタイミング!? どこに隠れてた!?

湯気。カビ。なにかが蠢いていた。

 

  • かずき「うえぇぇぇぇ!」
  • ヤンマー「おまえなぁ……」
  • かおさん「でもさ、発酵ってことでしょ?」

🧠 なぜ、弁当箱を放置してしまうのか?

忘れたんじゃない。脳から一時的に“消えてた”んだ。

はるきはADHD傾向があり、こんな脳の特徴がある:

  • 視界に入らないものは「存在しない」扱いになる
  • やるべきことの優先順位がぐちゃぐちゃ
  • “今やる理由”がないタスクは「凍結」される
  • 時間感覚がズレていて、1ヶ月が“昨日”みたいに感じる

つまり、弁当箱は「洗うもの」じゃなく、 “カバンの奥にいる謎の物体”に分類されてたわけである。


💡 どう防ぐ?家族の工夫と仕組み

これは本人だけの問題じゃない。うちではこうしてる:

  • 弁当箱専用コーナーを玄関に設置
  • かおさんが回収係(自分も忘れるけど)
  • 「出した?」の声かけを“笑いながら”ルーティン化
  • 見える場所・具体的な導線でリマインド

怒らず仕組みで支えるのが一番うまくいく。
そして、“できないこと”ではなく“できるようにする環境”を整える。


🎤 かおさんの共感で全員沈没

そんな状況を見て、かおさんがこう言った。

「わかる〜。私も昔、麦茶ボトルで宇宙育ててた〜」

──宇宙じゃねぇよ。

でも、誰も怒らない。
だって、「忘れたかったわけじゃない」って、家族はわかってるから。


📝 公開済エピソード一覧


👪 キャラクター紹介

  • ヤンマー:冷静ツッコミ役の父。チェックシャツがトレードマーク。
  • かおるADHD炸裂の元気ママ。笑顔でやらかす天然系。
  • はるき:テンションの起伏が激しい中2男子。ADHD傾向あり。
  • かずき:素直で元気な小6男子。無邪気なリアクション担当。